Lesson 2-8

その他のノンダイアトニックコード

ここまでに二次ドミナントとサブドミナントマイナーという、2つのノンダイアトニックコードについて説明してきましたが、もちろんこれ以外にもノンダイアトニックコードは存在します。

▼まずはⅡ♭7です。早速実際に弾いてみましょう

いかがでしょうか?なんとなくリゾートっぽい雰囲気だと感じませんか?

このⅡ♭7は、ダイアトニックコードのⅤ7の代わりとして使う事ができます。

Ⅴ7では素直すぎて幼稚な感じがしてしまうとき、大人っぽい雰囲気にしたい時などに、Ⅴ7の代わりにⅡ♭7を使ってみると良いと思います。


▼次は、パッシングディミニッシュというものです。早速弾いてみましょう。

いかがでしょうか?ハワイアンな気分に浸れましたでしょうか?


●ワンポイントコラム
ディミニッシュコードとは他のコードとは一線を引く、ちょっと変わったコードです。メジャースケールの何度と何度、という話では無く、Keyの音から2音飛ばしで重なってます

例えばC dim の場合は、構成音が ド レ♯ ファ♯ ラ の4音なのですが

 ド♯ レ レ♯ ミ ファ ファ♯ ソ ソ♯  ラ♯ シ  ・・・

このような感じですね。

では、D♯dim はどうでしょうか?レ♯から2音飛ばしなのですが、、、そうです、C dim と同じ構成音なんですね

なので、dimコードは、厳密には3つしか存在しない事がお分かり頂けましたでしょうか?

で、自分は作曲の時にパッシングディミニッシュ以外、ディミニッシュコードを使わないため、使い方の具体例をいまいち挙げられないのですが、構成音が半音したのセブンスコードに似ているので、その代わりに使ったりしたら良いんじゃないでしょうかね・・

例えばKey=C のダイアトニックコード G7 の代わりに G♯dim とか・・?

まぁ、そういう変な3人組なんですよ、彼らは・・・


パッシングディミニッシュとは、C△7 と D-7 、D-7 と E-7 のように、全音離れたコードの間に挟むことによって、スィートな雰囲気を醸し出す、といったものです。

この、パッシングディミニッシュは、あるKey内で4つ存在します。

ダイアトニックコードで、隣のコード同士が全音離れた関係にあるものは

Ⅰ△7 と Ⅱ-7、
Ⅱ-7 と Ⅲ-7、
Ⅳ△7 と Ⅴ7、
Ⅴ7 と Ⅵ-7 の4つと、

もうひとつ、Ⅵ-7 と Ⅶ-7(♭5)がありますが、こちらはパッシングディミニッシュを使うことはできません。

なぜかと言うと、全てⅦ-7(♭5)のせいです。あいつは他の人達とは一線を引く、変なやつなんですよ、まったく。


なので、4つのパッシングディミニッシュは、以下の4つになります。

Ⅰ♯dim
Ⅱ♯dim
Ⅲ♯dim
Ⅴ♯dim


このパッシングディミニッシュは、うる星やつらの『ラムのラブソング』のサビ部分なんかでも使われていますね。

そういう、ハワイアンでメロウな雰囲気が欲しい時に使うと良いと思います。

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前章で紹介した二次ドミナントとサブドミナントマイナーに加え、Ⅱ♭7 とパッシングディミニッシュ、

これらのノンダイアットニックコードについて説明いたしましたが、皆様お分かり頂けましたでしょうか?

他にもノンダイアトニックコードは当然存在しますが、とりあえずこれだけ分かっていれば、ポップスやロックというジャンルでしたら、9割8分問題無いのではないかなぁと思います。

その他のノンダイアトニックコードについては、別の書籍やネット上の情報を参考にしても良いと思いますが、何より一番のオススメは、自分で色々音楽を聞いてみて、良いと感じるノンダイアトニックコードを見つける事だと思います。

それを見つけたら、楽譜を買うなり耳コピするなりしてみましょう。

そしたら、ここまで読み進めてくれた皆様なら、そのコードや構成音を、ABCや、ドレミではなく、○度という単位で解析する事ができると思います。

それが分かったら、自分のオリジナル曲のKeyに合わせて実際に使ってみましょう。

そういう事を繰り返していく内に、自分の引き出しも増えて、今後またオリジナル曲を書く時に、様々なアイデアが沸くことと思います。

是非頑張ってみて下さい。
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