Lesson 2-7

サブドミナントマイナーとは?

何はともあれ、まずはサブドミナントマイナーを実際に体感してみましょう。

赤文字で示した F- が、いわゆる『サブドミナントマイナー』というやつです。

どうでしょうか?悲しいとも切ないとも違う、でも少なくとも良い事ばかりでは無さそうな、不思議で複雑なサウンドと感じませんか?

※このコードは僕が個人的に大好きなので、僕の書く曲はほとんどこのサブドミナントマイナーが含まれています。

このコード進行で登場する F- 、もちろんダイアトニックコードではありませんが、『自然だなぁ』と感じられるのはなぜか?

というか、一体この F- というコードは、Key=C とどういった関係の存在なのでしょうか?

その答えはKey=C- のダイアトニックコードにあります。


▼以下はKey=C- のダイアトニックコードです




いましたね、Ⅳ-7 の F- です。

つまり、Key=C のコード進行の中に、一瞬 Key=C- のコードを埋め込んでしまうのです。

冒頭で紹介したコード進行の場合、ダイアトニックコードのⅣ△7であるF△7が収まるべき箇所に、マイナーキーのⅣ-7である F-7 を埋め込んだ、というわけです。

このような置き換えが、他のコードでもできるのか、はい、できます。では実際に弾いてみましょう。


①Ⅱ-7 であるD-7を、Key=C-のⅡ-7(♭5)であるD-7(♭5)に置き換え

②Ⅲ-7であるE-7を、Key=C-のⅢ△7であるE♭△7に置き換え
③Ⅵ-7であるA-7を、Key=C-のⅥ△7であるA♭△7に置き換え
いかがでしょうか?ダイアトニックコードだけでは表現しきれなかった、複雑なサウンドが感じられたかと思います。

ただひとつお話しておきたい事がありまして、上記コード進行の②と③については、名称的にはサブドミナントマイナーと呼ばれているものではありません。

そもそも、サブドミナントマイナーという名称は何なのか、という事について、軽く説明させて頂きます。


上記はLesson1でお見せした7つのダイアトニックコードです。

実はこのダイアトニックコードには、それぞれ3つのタイプに分かれます。

それは、上記に記載されている通り、トニックドミナントサブドミナント、この3つとなります。

この3タイプには、それぞれ特徴があります。

トニック(主和音):安定感を持っている。どこにでも進める。

ドミナント(属音):トニックコードに進もうとする

サブドミナント(下属音):ドミナントコードに進もうとする。

もちろん、これだけの話ではありません、例外もたくさんあります。なので、あまり深く考えないでください(笑)

更に音楽理論を深く掘り下げたい方は、教材など買って学んでみるのも良いかもしれません。でも、ロックやポップスの曲に関しては、それほど深く考える必要も無いのかなーと、、、

ジャズやフュージョン系の音楽をバリバリとやっていきたい、という方は勉強する必要があるかもしれませんね。



で、話を戻します!

①で紹介したコード進行では、Ⅱ-7(サブドミナント)を、マイナーキーのダイアトニックコードであるⅡ-7(♭5)に置き換えました。

なので、これをサブドミナントマイナーと呼ぶわけですね。

では、②と③を見てみて下さい。こちらは共にトニックコードが置き換えられています。なのでこれは・・・トニックマイナー?とでも呼ぶのでしょうか??

申し訳ございません、、僕も勉強不足で名前があるのかどうか定かでないです。。。


というわけで、かなりザックリですが、どうでしょうか?まあ、名前が分かったからって良い曲が書けるわけでもないですしね!(汗)

何より僕が言いたいことは、友達に自慢気に『このサブドミナントマイナーが泣かすよねーー♪』

なんて話をした時に、詳しいやつに『ププっ・・・それ・・サブドミナントマイナーじゃないよ・・・www』

と、バカにされないため、それだけの為の説明でしたとさ。。。


というわけで次章では、二次ドミナントでもサブドミナントマイナーでもない、その他のノンダイアトニックコードについて説明していきます。
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